ターゲットユーザー深掘り分析 - 3つのペルソナとデジタル行動特性

Design H/Jackペルソナユーザー分析UX

ターゲットユーザー深掘り分析 - 3つのペルソナとデジタル行動特性 -

はじめに

プロダクト開発において、ターゲットユーザーの深い理解は成功の鍵です。Design H/Jack では、3つの詳細なペルソナを設定し、それぞれの課題・感情・行動パターンを分析しました。

この記事では、メインターゲットである「デザイン学習中の18-28歳」の若者について、具体的なペルソナとデジタル行動特性を解説します。


メインターゲット:デザイン学習中の若者(18-28歳)

基本属性

年齢: 18-28歳
職業/所属: 美大生、デザイン専門学校生、独学でデザインを学ぶ社会人、デザインスクール受講生
特徴: デジタルネイティブ、スマホ・SNS使用が日常
ダークモード使用率: 約70-82%


ペルソナ1: 美大生の佐藤あかり(22歳)

背景

  • 美大のグラフィックデザイン学科2年生
  • 課題や制作に追われる日々
  • アルバイトもしているため時間が限られている
  • デザインスクールに通う余裕はない

デジタル環境

  • デバイス: iPhone使用、常にダークモード
  • SNS: Instagram、Pinterest、Behanceを日常的にチェック
  • コミュニケーション: Discord、Twitter、TikTokも使用
  • 生活リズム: 夜型の生活(制作は深夜が多い)

デザインに対する姿勢

  • 「良い」と感じるデザインに出会うと興奮する
  • でも「なぜ良いのか」を言語化できない
  • 教授や先輩に「なぜそう思ったの?」と聞かれても答えられない
  • 感覚だけでデザインしていることに不安を感じている

行動パターン

  • 街を歩いている時、気になるポスターや広告を見つけるとスマホで撮影
  • Instagramで海外デザイナーの投稿を見て保存
  • でも、カメラロールがごちゃごちゃで後で探せない
  • 「このデザイン参考にしたい」と思っても見つからない

悩み・課題

  • 感覚的な判断から抜け出せない
  • 作品講評で「なぜそうしたの?」と聞かれると答えられない
  • デザインの「見る力」を育てたいけど方法が分からない
  • 独学だと自分の視点の偏りに気づけない
  • スクールに通う金銭的・時間的余裕がない

求めているもの

  • デザインを観察する「視点」を学びたい
  • 他の人がどこを見ているのか知りたい
  • 言語化する力をつけたい
  • 同じ目標を持つ仲間がほしい
  • 気軽に使えて、楽しく続けられるツール

ペルソナ2: 独学デザイナーの田中健太(26歳)

背景

  • IT企業でWebマーケター
  • 副業でデザインを学び始めて1年
  • 将来的にはデザイナーへの転職を考えている
  • オンラインスクールも検討したが費用がネック

デジタル環境

  • デバイス: MacBook Pro + iPhone
  • 設定: 両方ダークモード
  • 業務ツール: Figma、Notion、Slackを業務で使用
  • 学習: YouTubeでデザイン系チャンネルを購読

デザインに対する姿勢

  • 論理的に理解したい
  • 「なんとなく」が嫌い
  • デザインの原則やセオリーを勉強中
  • でも実践でどう活かすかが分からない

行動パターン

  • 通勤中にスマホでデザインサイトをチェック
  • 気になったデザインはスクリーンショット
  • 週末にまとめて見返そうとするが、どれが何だったか忘れる
  • Pinterestにも保存しているが、整理できていない

悩み・課題

  • 独学の限界を感じている
  • フィードバックをもらえる場がない
  • 自分のデザインが良いのか悪いのか判断できない
  • 参考資料が散らばっていて管理できない
  • デザイナーコミュニティに入りたいけど敷居が高く感じる

求めているもの

  • 体系的に学べる環境(でも安価で)
  • フィードバックをもらえるコミュニティ
  • 参考デザインを効率的に管理できるツール
  • 実務で使えるデザインの引き出しを増やしたい
  • 同じような独学者と交流したい

ペルソナ3: デザイン初心者の山田ゆい(19歳)

背景

  • 専門学校のWebデザイン科1年生
  • デザインに興味を持ち始めたばかり
  • 「なんとなくかっこいい」と思って進路を選んだ
  • まだデザインの知識はほとんどない

デジタル環境

  • デバイス: スマホ中心の生活
  • SNS: TikTok、Instagram、X(Twitter)が主戦場
  • 設定: ダークモード派(目が疲れないから)
  • 趣味: アニメ、ゲーム、音楽が好き

デザインに対する姿勢

  • 「かわいい」「かっこいい」という感覚的な判断のみ
  • デザイン用語もまだよく分からない
  • でも、デザインの世界は楽しそうで興味津々
  • 「自分もいつかこんなデザインしたい!」という憧れ

行動パターン

  • TikTokやInstagramでデザイン系アカウントをフォロー
  • 「これいいな」と思ったらスクショして保存
  • でも、なぜいいと思ったのか説明できない
  • 友達と「これかわいいよね」と共有するのが楽しい

悩み・課題

  • デザインの勉強、何から始めればいいか分からない
  • 専門用語が難しくて授業についていけない
  • センスがないと思い込んでいる
  • プロのデザインと自分のギャップが大きすぎて不安
  • 一人で学ぶのは寂しい

求めているもの

  • 初心者でも気軽に参加できる場
  • 失敗しても大丈夫という安心感
  • 楽しく学べる環境
  • 同じレベルの仲間と交流したい
  • 「自分も成長できる」という実感がほしい

共通する心理・感情

ポジティブな感情

ワクワク・興奮:
良いデザインを見つけた瞬間の高揚感、「これだ!」という発見の喜び、新しいことを学ぶ楽しさ

憧れ:
プロのデザイナーへの憧れ、「いつか自分もこんなデザインを...」という夢、デザインの世界への期待

好奇心:
「なぜこのデザインは良いんだろう?」「他の人はどう見ているんだろう?」という知りたい、学びたいという欲求

ネガティブな感情

不安:
自分のセンスに自信がない、「これで合っているのか?」という迷い、将来デザイナーになれるか不安

孤独:
一人で学ぶのは寂しい、フィードバックをもらえる場がない、同じ目標を持つ仲間がいない

焦り:
周りと比べて自分は遅れている気がする、もっと早く上達したい、でも何をすればいいか分からない

フラストレーション:
言語化できないもどかしさ、感覚的にしか判断できない自分への苛立ち、参考資料が整理できないストレス


デジタル行動特性

使用デバイス・環境

スマートフォン:
メインデバイス、常に手元にある、撮影・閲覧・投稿すべてスマホで完結

ダークモード:
70-82%が使用、夜の使用が多い、目が疲れないから好き、かっこいいから好き

SNS使用:

  • Instagram: デザイン発見・保存
  • Pinterest: 参考資料収集
  • X(Twitter): 情報収集・交流
  • TikTok: トレンドチェック
  • Discord: コミュニティ参加

情報収集パターン

受動的収集:
SNSのフィードを流し見、偶然の出会いを大切にする、アルゴリズムに任せる

能動的収集:
気になったら即検索、特定のハッシュタグを追う、お気に入りアカウントを定期チェック

保存行動:
スクショ・写真撮影、SNSの保存機能、でも整理はしない(できない)、後で見返すことは少ない


ターゲットから逆算した必要要素

感情面の必要要素

背中を押す: 「君もできる!」というメッセージ、成功体験の積み重ね、小さな成長の実感

仲間意識: 「一人じゃない」と感じられる、同じ目標を持つ人とつながれる、励まし合える

安心感: 失敗しても大丈夫、初心者でも参加しやすい、批判されない場

達成感: 「言語化できた!」という喜び、「視点が増えた!」という実感、成長が見える仕組み

機能面の必要要素

簡単な保存: スマホで撮影 → 即投稿、面倒な手順は不要、ワンタップで保存

効率的な検索: カラー・フォントで探せる、タグで分類できる、すぐに見つかる

学びの場: 他の人の視点を知れる、コメントから学べる、多様な観点に触れられる

整理・管理: 参考資料として使える、後で見返しやすい、自分だけのライブラリ


なぜダークポップが最適解なのか

ターゲットの特性

デジタルネイティブ
├── ダークモード使用率 70-82%
├── 夜型が多い
├── Discord、Spotifyなどダークモードアプリを日常使用
└── ダーク背景に慣れている

若年層(18-28歳)
├── かっこいいものが好き
├── でも敷居が高いのは嫌
├── SNS的な親しみやすさも求める
└── トレンドに敏感

ダークポップの合致点

サイバーパンク要素(かっこいい):
デザイナーっぽい、プロフェッショナルな印象、使っているだけでテンション上がる、友達に見せたくなる

ネオポップ要素(親しみやすい):
初心者でも怖くない、楽しい・ワクワクする、ポップでエネルギッシュ、コミュニティ感

ダークポップ(両方のいいとこ取り):
かっこいい + 親しみやすい、プロっぽい + 初心者歓迎、クール + 温かい、刺激的 + 安心感


まとめ

Design H/Jack のターゲットは、デザインを学ぶ18-28歳の若者。3つのペルソナを通じて、彼らの課題・感情・行動パターンを深く理解しました。

  • 佐藤あかり: 言語化できない悩み、仲間がほしい
  • 田中健太: 独学の限界、効率的な管理ツールがほしい
  • 山田ゆい: 何から始めればいいか分からない、楽しく学びたい

彼らのデジタル行動特性(ダークモード使用率70-82%、SNS中心の生活)から、ダークポップという世界観が最適解であることが分かりました。

関連記事:

GitHub: [リンク]
Live Demo: [リンク]